ジョーンズ・デイ・コメンタリー:サウジアラビア王国がハーグ国際私法会議に加盟へ
2016年7月25日、サウジアラビア王国政府は、ハーグ国際私法会議の加盟国となることを決定しました。正式に加盟国となった場合、サウジアラビア王国は同会議の82カ国目の加盟国となります。
加盟国にはハーグ国際私法会議の作成する条約を締結する義務はありませんが、サウジアラビア王国が加盟することにより、国際的な紛争解決等に関連して、具体的には以下の手続き等が容易になることが期待されます。
・外国の裁判所からサウジアラビア王国国内の当事者に対する訴訟関連書面の送達
・加盟国の裁判所同士における証拠の収集や保全
・サウジアラビア王国国内の当事者に対する外国裁判所の判決等の執行
・サウジアラビア王国国内で使用する外国文書の認証手続き
ただし、加盟により実際にどのような効果が生じるかは、今後の議論を待つ必要があります。
上記は、サウジアラビア王国へ現在投資している、又は将来投資を考えている日本企業等にとっても重要な情報ですので、紹介します。
詳細は、Jones Day Commentary "Saudi Arabia to Join Hague Conference on Private International Law: A Move Toward International Standards?"(オリジナル(英語)版)をご参照ください。