米連邦政府機関が国立標準技術研究所(NIST)ガイダンス草案を通じて特許権を保全する権限を求める
2023年12月8日、NISTは、連邦資金による発明に対する政府のマーチインライト(連邦政府機関が、連邦政府の資金受領者に対し、特定の状況下で対象発明を第三者にライセンス供与するよう要求することができる権利)の行使に関する連邦機関向けの枠組み案を発表しました。提案された枠組みでは、考慮事項の中でも特に、発明が実用化されたかどうか、または健康や安全のニーズを合理的に満たしているかどうかに関連する要素として製品の価格が考慮されています。提案された枠組みに関するコメントは、2024年2月6日午後5時(米国東部標準時)までに提出される予定です。
政府はこれまでマーチインライトを行使したことはありませんが、NISTの通知は、連邦政府機関がヘルスケア業界を含め、競争促進と価格引き下げのためにそれらの権利を行使し始める可能性があることを示しています。
提案された枠組みは、バイオテクノロジーおよび製薬業界と、研究開発のために連邦政府から資金提供を受けている大学および小規模バイオテクノロジー企業との間の協力関係を冷え込ませる可能性があります。
本アラートは、米国において連邦政府から資金提供を受けているライフサイエンス関連の研究開発に影響する重要なトピックと考えられることから紹介する次第です。詳細は、Jones Day Commentary “Federal Agencies Seeking Patent Seizure Authority Through Draft NIST Guidance”(オリジナル英語版)をご参照ください。
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