インサイト

ジョーンズ・デイ・アラート:米国カリフォルニア州、自動運転車両について新たな規制案を公表

米国カリフォルニア州政府は、本年3月、自動運転車両につき条件付きで、公道での無人運転実験を認める改正法案を公表しました。その後、当該改正案に対するパブリックコメントの募集に寄せられた多くの意見を踏まえて、米国カリフォルニア州政府は、新たな改正法案を公表しました。

今回の改正法案では、公道での自動運転車両の実験を行う企業は、政府の許可を得る必要はなく、実験の場所、日時を含む一定の情報を政府に通知するだけで足りるとされる点が注目されます。もっとも、公道で実験を行うには、自動車が運転手不在でも走行できることについて自動運転車両の製造者による証明書があること等が条件とされています。

さらに、同改正法案では、車両が収集する個人データ(車両の安全運行に必要というわけではない、車両の所有者等と関連づけられる情報と定義されています)に関し、いかなる個人データが収集され、どのように用いられるかについて、車両に乗車する者に開示する必要がある旨規定しています。

同改正法案は、10月25日までのパブリックコメント募集期間を経た後、本年末頃までに成立することが予定されています。さらに、2018年6月頃には公道での無人運転実験が開始される見込みです。

本アラートは、自動車産業に限らず自動運転技術に関心を有する日本企業等にとっても、米国での自動運転車両の実用化に関する実務の動向を知る上で有用な情報であることから、紹介する次第です。詳細は、Jones Day Alert “California Issues New Autonomous Vehicle Regulations”(オリジナル(英語)版)をご参照ください。

【関連記事】
Automated Vehicles Will Revolutionize the Automotive Industry (自動運転技術が自動車業界に革命をもたらす)