アジア太平洋地域における立入検査が増加:調査対応に関するガイド
展開:COVID-19パンデミック時の中断を経て、アジア太平洋地域の政府当局は立入検査の実施を再開している。
背景:調査過程における担当官に対する妨害行為に対しては罰金や禁固刑が科されることもあり得るものの、立入検査の対象とされた個人や企業には、当局の行き過ぎた調査から身を守るための多くの権利が認められている。
見通し:立入検査件数の増加は、当局がより積極的な調査手法を用いる傾向が強まっていることを反映しており、この傾向は今後も続くと予想される。今日のリスクの高い規制情勢において、企業は警戒をおこたらず、潜在的な法執行活動に対処し、社内の立入検査対応を含む規制リスクを軽減するための方針と手続きが強固で最新のものであることを確認しなければならない。
アジア太平洋地域全体(及び世界全体)で当局による立入検査が増加していることは、独占禁止法、贈収賄防止、サイバーセキュリティ、その他の政府執行機関による予告なしの調査開始のリスクを浮き彫りにするとともに、現地の企業のオフィスや従業員がこのような事態に対処できるように準備することの重要性を示している。このような立入検査はしばしば現場での捜索、文書の検査と押収、従業員に対する尋問を伴い、多くの場合、業務活動に大きな混乱を生じさせ、影響を受けた従業員の不安の種になる。企業は関係する従業員に対し、当局による立入検査の可能性と、企業利益を適切に守るために検査中及び検査後に取るべき措置について準備しておくことが極めて重要である。
本コメンタリーは、日本企業にとって有用な情報であると思われることから紹介する次第です。詳細は、Jones Day Commentary “Raids by Asia-Pacific Enforcers Are on the Rise: A Guide to Being Prepared for When the Enforcer Comes Knocking”(オリジナル英語版)をご参照ください。
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