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ジョーンズ・デイ・コメンタリー:国際倒産におけるプロトコルの検証

国際倒産においては、債務者の資産、負債、事業等が多国間にまたがる複雑な案件の処理を効率的かつ効果的に進めるために、裁判所が承認するプロトコルの重要性が増しています。先行するコメンタリー“ シンガポール、デラウェア州及びニューヨーク州の裁判所が国際倒産共助に関するガイドラインを採択”で紹介した通り、今年2月にはシンガポール最高裁判所等の英米法圏国の裁判所が中心となって国際倒産に関する裁判所間の連絡及び協力に関するガイドラインが採択されましたが、同ガイドラインにおいても、ある国の裁判所が他の国の裁判所と共同で倒産処理を行うに際して、共通の決まり事としてのプロトコルを定めることの重要性が強調されています。このような国際倒産におけるプロトコルにつき、今般、過去15年間の事例から一般的な傾向を探る調査が行われました。

本記事では、かかる調査結果の概要を紹介していますが、案件の処理を効率的かつ効果的に進める目的で、プロトコルには手続に関してある程度類似した条項が盛り込まれる傾向があることがうかがわれました。
 
上記は、近時の国際倒産共助の動向を理解する上で、国際倒産に関与する可能性のある日本企業にとって参考になると考えられることから、紹介する次第です。詳細は、Jones Day Commentary “Courts, Cooperation, and More: A Review of Cross-Border Insolvency Protocols” (オリジナル(英語)版)を御覧下さい。