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中国、特許法の第四次改正法を公布

2020年10月17日、全国人民代表大会常務委員会は中華人民共和国特許法の第四次改正法を公布しました。同特許法は最初に1985年に施行され、1992年、2000年、2008年にわたり、3度改正されました。今回の改正は2021年6月1日に施行されます。

この改正で初めて、国際的実務に合わせて、中国においてパテントリンケージシステムを導入するなどの、製薬関連特許に関する重要な改正がなされました。

さらに、今回の改正には以下の点が含まれます。①法定損害賠償額の増額、懲罰的損害賠償の導入、特許侵害訴訟における損害の立証責任の転換。②国家知識産権局が、国にとって重要な影響を持つ特許権侵害紛争の決定を行うことを可能とする。③意匠特許の保護範囲及び保護期間の拡大。④新規性喪失の例外として、国家の緊急又は異常事態における開示を可能とする。⑤特許権者による開放許諾の宣言を可能とする。

この改正によって、新しいパテントリンケージシステムのもとでジェネリック医薬品申請に関する特許訴訟が提起されることになり、また、保護範囲の拡大と15年に延長された保護期間に鑑みて、意匠特許申請が増える可能性があります。法定損害賠償の増額、懲罰的損害賠償の導入、特許侵害訴訟における損害の立証責任の転換は、特許権者が中国の裁判所で特許権を行使することを後押しすることになるでしょう。中国当局は、この改正を実行に移すため、現存の法体制を整備していくでしょう。

本ホワイトペーパーは、中国で事業を行う日本企業にとって重要なトピックと考えられることから紹介する次第です。詳細は、添付資料をご参照下さい。

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